Monday, January 6, 2014

ケータハム「新規則で上位との差はさらに広がる」



ケータハム「新規則で上位との差はさらに広がる」
2013年オーストラリアGP マーク・ウエーバー(レッドブル)、ギド・バン・デル・ガルデ(ケータハム)
 2014年からF1に新規則が導入されることで、上位グループとその他の格差が広がってしまうことを、ケータハムのチームプリンシパル、シリル・アビテブールは懸念している。

 新たに1.6リッターV6ターボエンジンが導入され、今年はルノー、メルセデス、フェラーリが、2015年にはホンダの復帰により4マニュファクチャラーが、それぞれ勝利を目指して熾烈な戦いを繰り広げることになる。それによって潤沢な予算を持つトップグループとそれ以外とのパフォーマンス差が拡大してしまうことを、アビテブールは恐れている。

 2014年の規則変更に伴いケータハムなど小規模チームが成功するチャンスは高まると思うかと聞かれ、アビテブールは次のように答えた。

「我々が中位グループに加わるチャンスは少しはあると思う。だが中位グループに加われるチャンスにすぎない」
「(チーム間の序列の)リセットはなされるが、中位グループと上位グループの差はかなり大きく広がってしまうだろう。大量のリソースを注ぎ込む力を持つチームがいくつかあるからだ」
「2015年にはまた新たな問題がある。フェラーリ、ルノーと提携するレッドブル、メルセデス、ホンダの4社が戦うことになる。そして彼らには勝つ義務があるのだ」
「彼らは現在使っている予算のレベルを正当化する必要がある。彼らが担う、勝利への義務によって熾烈な戦いが繰り広げられる」
「それによりF1がその4社とその下の我々とに分かれる危険が生じる」

 最近、フェラーリのシャシー・テクニカルディレクター、ジェイムズ・アリソンは、レギュレーションが変更されるにあたり、ワークスチームは非常に大きなアドバンテージを持つと述べていた。

「マグヌッセンはアロンソやバトンと渡り合えるかも」とボス



「マグヌッセンはアロンソやバトンと渡り合えるかも」とボス
2013年F1若手ドライバーテスト ケビン・マグヌッセン(マクラーレン)
 2014年にマクラーレンからF1デビューすることが決定したケビン・マグヌッセンは、2007年のルイス・ハミルトン同様に、ルーキーでも成功できると語った。チームプリンシパルであるマーティン・ウィットマーシュは、今年のF1では新人が好結果を出す大きなチャンスがあると述べている。

 幼いころからマクラーレンのサポートを受けてきたハミルトンは、2007年に同チームからF1デビューを果たし、この年、4勝を挙げ、ランキング2位を獲得した。

 今のルーキーは当時ほど事前にテストの経験を積むことができないものの、マグヌッセンは自分がハミルトンと同じことができない理由はないと考えている。

「彼(ハミルトン)はルーキーの時にマクラーレンに加入し、大きな成功を収めた。つまりそれは可能だということだ」とマグヌッセン。
「彼が必死に努力したことは分かっている。でも彼が(デビュー当時に)所属したチームに入れたのは僕にとって素晴らしいことだ」
「彼ら(マクラーレン)は以前ルーキーを走らせた経験を持つ。だからルーキーの扱い方やルーキーとの仕事の仕方が分かっているんだ。それはとてもいいことだよ」

 現在のF1での厳しいテスト制限が不利になるのは確かだが、今の若手ドライバーの方がレースデビューが早く、その分経験を多く積んでいると、マグヌッセンは語っている。

「僕らの世代のドライバーは皆、キャリアをスタートするのがとても早いんだ。僕らより前の世代はデビューが少し遅かった」
「だから、同じ19歳の段階を見ると、僕らの世代のドライバーの方が前の世代のドライバーたちよりも準備が整っている。レースを始めた年が早いからだ」
「でも自分がF1に向けて100パーセント準備できているとは言わない。いつだってもっとうまくやる余地はありもっと時間は必要だと感じるものだからね」

 マクラーレンのチームプリンシパルであるウィットマーシュは、F1の規則が大幅に変わる2014年はルーキーのマグヌッセンにとって大きなチャンスであると考えている。

「これは理想的な機会だと言える。年上のドライバーたちがこれまで学んできたこと、積み重ねてきた経験とはすべてが変わってしまうからだ」
「パワートレインの変化は非常に大きい。エネルギーの循環が複雑になり、今までとは全く異なることが起きる。そういった面では、彼が持つ経験の量はフェルナンド・アロンソやジェンソン・バトンと同じということになる」

ショックのハッキネン、手紙でシューマッハーの回復を祈る



ショックのハッキネン、手紙でシューマッハーの回復を祈る
2001年イギリスGP ミカ・ハッキネン、ミハエル・シューマッハー
 F1現役時代、ミハエル・シューマッハーの好敵手だったミカ・ハッキネンが、シューマッハーの事故にショックを受けており、回復を心から祈っていると語った。

 シューマッハーは12月29日、スキー中の事故により、頭部に重傷を負い、現在フランス・グルノーブル大学病院で集中治療を受けている。彼の容体は安定してはいるものの、依然として深刻な状態であるといわれている。

 ドイツのBild紙のインタビューで、シューマッハーのニュースを聞いた時どう思ったかと聞かれたハッキネンは、次のように答えた。
「ショックを受け、(ミハエルの夫人)コリーナをはじめとするご家族にメールを出した。辛い状況にいる彼らに僕の気持ちを伝えたかったんだ」

 ハッキネンは1995年オーストラリアGPでタイヤトラブルから大クラッシュを喫し重傷を負い、長い入院生活を送った。その辛い経験を持つハッキネンは、シューマッハーの家族に対して同情の気持ちを表している。

「家族で手を取り合い、ドクターの言葉を信頼することが重要だ。そばにいてすべてがうまくいくことを祈るのみだが、翌朝何が起こるかは予想がつかない。それは恐ろしいことだ」

 シューマッハーが助かると考える理由はと聞かれたハッキネンは、「彼はファイターだからだ」と答えた。
「戦いに勝つまで彼は決して諦めない!」

 Bild紙は、以下のようにハッキネンが書いたシューマッハーへの手紙を掲載している。

「ミハエルへ。君はあらゆるチャレンジに立ち向かい、そのすべてに打ち勝ってきた男だ」

「君の事故は新たなチャレンジだ。僕らが以前コース上で戦ったように、君は今回も激しく戦わなければならない」

「君も知っているとおり、僕は過去に頭に重傷を負った。だが無事に助かることができた。家族と友人の助け、そしてドクターの専門的なサポートのおかげだ。君もまさに同じような助けを得ているはずだ。これこそが元気になるために必要なすべてだ」

「僕から頼みがある。どうかトップタイムを狙わないでくれ。このレースにおいてパーソナルベストを出してはならない。必要なだけいくらでも時間をかけてほしい」

ダカールラリー初日:MINI軍団を抑えてスーザがトップ



ダカールラリー初日:MINI軍団を抑えてスーザがトップ
長城汽車(グレートウォール・モータース)のSUV、ハバルH8。
ロサリオ~サンルイス:総走行距離809km/SS距離180km

180kmと短めのステージながら、WRCのようなワインディングロードで幕を開けたダカールラリー。中国・長城汽車(グレートウォール・モータース)のハバルH8を駆るスーザが、コルドバ付近のテクニカルセクションを得意とするMINIのオーランド・テラノバを11秒抑えてトップに立った。

MINIに移籍したナッサー・アル‐アティヤは47秒遅れの3番手、同じくMINIのナニ・ロマは1分15秒遅れの4番手、5番手にはバギーのカルロス・サインツが入っている。優勝候補筆頭のステファン・ペテランセル(MINI)はパンクを喫して4分遅れの6番手どまり。

日本から出場しているトヨタ車体のランドクルーザー2台は市販車部門1・3番手と堅調な滑り出し。ニコラ・ジボン/三浦昂がトップ、三橋淳/アラン・ゲネックが3番手につけている。

また、カミオン部門では菅原照仁/杉浦博之がトラック部門総合23位、菅原義正/羽村勝美は同部門総合50位で初日を終えている。

シューマッハ氏のスキー事故、目撃者が動画を撮影



シューマッハ氏のスキー事故、目撃者が動画を撮影
2012年のF1ベルギーGPで記者会見に臨むメルセデスAMGのミハエル・シューマッハ(2012年8月30日撮影)。
【AFP=時事】フランス・アルプス(French Alps)でのスキー中に事故に遭った元フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)ドライバーのミハエル・シューマッハ(Michael Schumacher)氏の様子を、偶然スマートフォンで撮影していたドイツ人の目撃者がいた。


 シューマッハ氏は、仏アルプスの高級リゾート・メリベル(Meribel)のゲレンデでコース外を滑っていた際に転倒して岩に頭をぶつけ、ヘリコプターでグルノーブル(Grenoble)市内の病院に搬送されたが、調査当局は現在、事故当時のシューマッハ氏の滑走速度に注目している。

 シューマッハ氏がかぶっていたヘルメットにはカメラが取り付けられており、当局はそこから何らかの手がかりが得られると見込んでいるが、同様に35歳のドイツ人男性が録画していた動画も手がかりになる可能性がある。男性は恋人を撮影していた際、偶然シューマッハ氏の転倒の瞬間をとらえたという。

 ドイツのニュース週刊誌シュピーゲル(Der Spiegel)は、映像の後方では手入れされた2つのコースの間の部分を誰かが滑走し、その後転倒する様子が映り込んでいると伝えた。


 目撃者の男性が同誌に語ったところによれば、シューマッハ氏は「最速でも時速20キロメートル」ほどの「ゆったりとした」ペースで滑走していた。男性は現在、動画をフランス当局に提出することを考えている。

 シューマッハ氏のマネージャーであるサビーネ・ケム(Sabine Kehm)氏は、シューマッハ氏は「どうやら直前に転倒していた友人を助けようとして」事故に遭ったらしく、そのため速度を出していた可能性は低いとコメントしており、目撃者の発言はこれを裏付けるものになり得る。

 その一方で、シューマッハ氏の治療にあたっている医師団は先週行った記者会見で、同氏は転倒の際にかなりの速度で滑っていたと語った。

 事故に関する意見の食い違いについて、専門家のエドゥアール・ブールジャン(Edouard Bourgin)氏は、可能性の1つとして「カタパルト効果が発生したと考えれば、スピードがさほど出ていなくても、衝撃が激しくなったことの説明はつく」と語った。

 また、当局は事故現場の隣にある滑走エリアの範囲が正しく表示されていたか、問題となっている岩に標識や保護が必要ではなかったか、ゲレンデと岩の距離を十分にとっていたか調査している。

 加えて当局は、シューマッハ氏のスキー板の安全装置が正しく作動したかについても調査を行い、事故の責任の所在を明らかにすることを目指している。【翻訳編集】 AFPBB News